精神異常

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俺の住んでいる家がおかしい。
扉が勝手に開いたりは当たり前、たまに赤い服を着た女が洗面所にいることもある。

さて、今日はその赤い服の女の話。

赤い服の女を見る条件がある。
1.嫌なことがあり、精神的に疲れている時
2.夜
3.1人の時

この3つが満たされると、2割ほどの確率で出現する。
風呂上がり、洗面台の鏡の前に立ちドライヤーで髪を乾かす。そして、何の気なしに鏡の端っこの方を見る。すると、赤いワンピースの布がヒラヒラ……ヒラヒラ……と見えるのだ。

しかし、この霊を無理やり出現させる方法としては、六芒星を鏡に書き込み、自分の名前を書いた紙の人形に鼻血でもいいので、とにかく血を染み込ませ、鏡に書いた六芒星の真ん中にセロテープで貼る。

すると、疲労時以外でも出現することがあり、確率として5割を超える。(2と3の条件は必須であり、これが満たされない限りフラグは立たない)

赤い女の討伐方法というのもある。
正攻法では、数珠を装備し、塩で遠距離射撃、般若心経によるデバフ、こちらの体力が少なくなったら炭を入れた水を飲むと回復。これをバランスよく行うと倒すのは容易い。

この戦闘をスキップさせる方法もある。
この女の正体は、電磁波によるダメージが目に蓄積され、傷んだ部分にウィルスが感染したことにより見える幻影である。

電磁波の中でも、最も悪性の高いパナウェーブを遮断するため、頭に御札を装備。猫避けの水として道端に置いてあるペットボトルは電磁波を反射させ、こちらに妨害工作をするものであるから、速やかに回収し、非常用の水として家の倉庫にしまっておく。高濃度の電磁波汚染水がある所へは、工作員も手出しが出来なくなるため根本的解決への第1歩だ。

幻覚が見えた際、目をパナウェーブ障害から癒さねばならない。最も効率的な手段としては、ホットアイマスクの蒸気で、パナウェーブ汚染物質を水の中へ溶けださせ、10分後に玉ねぎ2つを切れ味の悪い包丁でみじん切りし、涙と共に電磁波汚染物質を目から取り除く。

ワザップには自身の体に強力な守護霊を憑依させると書いてあるが、これは真っ赤な嘘であり、行っている人物は精神異常者である。